捨てられママでしたが、天才外科医に独占欲全開で溺愛されています
私たちは笑い合いながら話すことができ、智也のことを喜んでもらえて本当によかった。

智也はじーじ、ばーば、と呼び2人に懐いてくれたようだ。

別れ際、智也は泣き出す始末。

昌也の両親もそれを見て離れがたくなったようだ。

「ねぇ、千佳さん。明日も智也くんに会ってはダメかしら。私たちあと2日東京にいるの。」

「もちろん大丈夫です。私は今、仕事をしていないので予定ないんです。」

「嬉しいわ。どこに行こうかしら。」

「じゃ、水族館はどう?スカイツリーに行ったこともないし。」

「私も行ったことないのでどうやって行ったらいいのか…。」

「千佳…俺のこと忘れないで。俺も明日の日曜休みだから。車で行こう。」

「あら、昌也くるの?」

「行くだろ!普通。」

「あら…そう?」

「10時くらいでどうでしょうか?」
私がお母さんと昌也の間に入る。
2人はすぐに言い合いになるから。
言い合いとは言ってもじゃれてるようなものだけど。

「あー、明日が楽しみ!こんな感覚久しぶりだわ。」

「智也くん、また明日な!」

「じーじー…」

泣きながらバイバイをする智也。

「智也、また明日も会えるから大丈夫だよ。ねんねしたらまた遊べるよ。バイバイしようね。」

「じーじー…」

「また明日な!」

智也は帰りの電車の中で寝てしまった。

いつもなら私が抱っこしてるのに今日は昌也が抱いてくれる。

だんだん重たくなってきた智也を抱っこするのはとても大変。
いつもなら荷物もたくさんあるから、智也を抱っこするかも、と思うと遠出できなかった。

こうやって半分こできるっていいな。
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