捨てられママでしたが、天才外科医に独占欲全開で溺愛されています
6時。

父さんからメールがきた。

智也が少し前に起きたようだ。

俺たちのたった3時間のデートは終わり。

ホテルに向かうとロビーで智也が走ってきた。

「まーまー」

「ともくん、いいこだった?ねんねした?」

「あーい!」

「そっか。えらかったね!」

「じーじ!」

「そうね、じーじとねんねしたのよね。智也くん泣かなかったの。いいこだったのよねー。」

「あーい。」

「ともくんすごいね。」

「じーじー。ねー!」

「じーじとねんねしたんだよね。とってもいい子だったのよ。」

「ありがとうございました。」

「こちらこそ智也くんと長くいられて楽しかったわ。」

みんなで食事に向かう。
ワイワイと賑やかな食事なんていつぶりかしら。
とても楽しい。
智也も食べ終わった後、フラフラと動き回りみんなに可愛がられていた。
お土産を渡し、楽しかったことを伝えた。

「千佳さん、次会えるのはお正月かしら。是非九州に遊びにきてね。」

「ありがとうございます。」

「千佳さん、困ったことがあったらいつでも連絡してきなさい。いつでも、だ。距離は問題ではないよ。家族なんだから遠慮はいらないんだよ。」

「ありがとうございます。よろしくお願いします。」

智也は満足したのか2人にバイバイをする。

「じーじー。ばーばー。」

「あなた。なんだか私たちの方が離れがたいわね。」

「そうだな。こんなに可愛いなんて、孫は目に入れても痛くないなんて本当だな。」

「また近いうち会いましょうね!」

「はい。写真も送りますね。」

「楽しみに待ってるわ。」

「それじゃ、また。」

私たちは2人に見送られホテルを後にした。
< 89 / 103 >

この作品をシェア

pagetop