出会いの“キセキ”
1年生100メートル走の走順は、
背の順。
だから私は2走目。
周りは遅い人たちばっかりで、
楽勝だった。
そして、北斗ベンチに行くと、
カズキさんとユウタさんが真剣な顔をして話していた。
私を見つけると、カズキさんはユウタさんと話し終えたらしく
駆け寄ってきてくれた。
「ミアビ~見てたよ♪おめでとう」
「ありがとうございます♪」
「ユウタは、分かってくれたみたい」
「良かったぁ……」
「けど問題はショウヤだよな。
一応彼氏だしさ…
しかもユウタの後輩で……」
「はい…」
少し複雑な気持ちになってきた。
それは多分、カズキさんも同じ。
だって…ユウタさんとマイの関係を
よく知ってるのは、私たち2人だから。