出会いの“キセキ”

カズキさんの顔は、
少し怒っているようだった。

「ごめん…」

「良いですけど……」

あの写真の男の人はだれ?
なんであんなふうに
なっているの?

…聞きたくてもきけなかった。

「俺らに子供できて、
女の子だったら、ミアビみたいな
可愛い子生まれんだなぁ!!」

カズキさんは沈黙をやぶった。

「男の子だったら、カズキさんみたいな
かっこいい子生まれますよ♪」

「まじで~??」

「はい♪」

「じゃあどっちにしても最強じゃん♪
てか絶対子供もチビなんだろうなぁ(笑)」

「ですよね~(笑)」

「俺、背伸びるように頑張るわ~」

2人で笑った。




“ドンドンドンドンドン …………”


誰かが階段を上がってくる音がした。

同時にカズキさんが肩をビクッと
震わせた。


「カズキさん?!」

「ミアビ!!クローゼットの中に隠れてろ」

「隠れる?!なんで!?」

「早く行け!!!!!」

そう言ってカズキさんは私のことを
強く押した。

その顔はすごくこわくて…
さっきどころではなかった。
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