出会いの“キセキ”

「嫌ってことないでしょ~」

私の顔を上げさせる男。

髪は赤髪でピアスを何個もしていて
背の高い人だった。
どことなく…
カズキさんに似ていた。

「ミアビちゃんてゆうんだ~
よろしくねっ」

そう微笑んできた。
あの頃とパターンが似すぎていて…
私の震えは止まない。

「ミアビを離せよ!!!!」

カズキさんの言葉に舌打ちをすると
「今日はあのうっさいのがいるから
今度会ったときは
ゆっくり話そうね♪」

そしてカズキさんをにらみ、
部屋を出て行った。

玄関が閉まり
車が出て行く音がした。

私はすぐにカズキさんにかけよった。

「カズキさん!!!」

「俺は大丈夫だから…
ミアビごめんな…」

私はすぐにリビングに行って
救急箱を探した。
それからコップに水をくみ
持って行った。
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