出会いの“キセキ”

「ひど…い……
結婚しようって…
今日言ったばっかりじゃないですか…?」

カズキさんは何も言わなくなった。

「ミアビは…そんなの嫌ですから」

そう言ってカズキさんの家を飛び出した。


泣きながら帰ったから
帰り道のことはよく覚えていない。

気付いたら自分の部屋のベッドで泣いていた。

目は腫れて最悪な状態。

時計を見ると
もう夜の10時だった。

私はお風呂にも入らずそのまま泣き続けた。




気付くと…
もう朝で、私は眠っていたようだった。

昨日のことが夢のように
頭の中でリプレイされてゆく。


今日は学校だった。
だけどだるくて…行きたくなかった。

でも仕方なく私はお風呂に入ることにした。

あがり、制服に着替えて
準備を済ませるとお母さんが来た。

「ミアビ…
思いつめるような事があったら
ちゃんと言いなさい」

「そんなの無い…」

私はそう言い捨て
家を出た。
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