出会いの“キセキ”
第二章*


学校に着いてからは
何も喋らなかった。

マイに
「どうしたの?」と聞かれたけど
私はただ首を横に振り
何も答えなかった。

朝の会も、授業も、
全然身が入らず、時には目に涙がたまって…
すごくだるかった。

そして4時間目の授業が終わり
給食の時間になった。
給食を食べる号令をかける前に、
担任の打矢が話し始めた。

「5時間目の学活では、
北斗団を引っ張ってくれた3Eの人に
みんなでお礼にいきます。」

すると、みんなはニヤニヤしながら私を見てきた。

何…?
今の私が、3Eに期待することなんか
1つもないし。

私はため息をつき目を窓の外へと
そらした。

『いただきまぁす!!!』

給食をみんなが食べ始めた。
けど、私は食欲なんかわいてこない。

ただずっと、窓の外をながめていた。

段々と気分が悪くなった私は
じっと顔をふせて黙っていた。


『ごちそうさまでしたっ』

しばらくして、みんなは給食の片付けを
始めた。
それでも私は顔をふせたまま
動かなかった。

「ちょっとミアビ…」

マイが私の肩をゆさぶった。

いつもならありがたく感じるだろうけど
今は、マイがすごくウざかった。
だから私は、そんなマイの言葉を
無視した。

すると、マイはどこかへ行ってしまった。
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