出会いの“キセキ”
補習が終わると、シイナに話しかけられた。
「ミアビちゃんの彼氏って誰なの??」
「3Eの…飯田麗騎って分かる??」
「ん~……茶ッパの人?」
「うん!!」
「ちっちゃくて色白の!?」
「そうだよっ」
「あ~分かるかも!!幸せになってね~♪」
「うん♪シイナもがんばって」
「シイナは…マイちゃんには悪いけど
ショウヤと別れるのを願うしかできないんだよね~」
「ハハハ~
じゃあそろそろ行くねっ
バイバイ!!」
「バイバ~イ!!」
教室を出て玄関へ行くと、
カズキさんがもう待っていた。
「あっ…遅くなってすいません」
「全然良いよ」
玄関を出ると、
私の方から手を繋いだ。
ずっと…繋ぎたかった。
カズキさんは驚いていたけど、
微笑むと、手を握り返してくれた。
そして、家に着くと私の部屋に入り
机に勉強道具をそろえると
2つの並んだイスに2人で腰掛けた。
「ミアビさっきはいきなりどうしたの~」
しばらく経ってからカズキさんが
たずねた。
「なんか繋ぎたくなって……」
「まじ大好きだぁ~♪あっ……」
カズキさんは改まると私と向き合った。
「俺…ケジメつけたから」
「……はい」
「絶対ミアビの事守るよ」
「………」
「だから…
もう一回…ちゃんとやり直そう…?」
「………はい」