出会いの“キセキ”

「ごめんね
マサトは悪くないよ!?
嫌だったらおろすから
アタシを捨てないで…ひっく…」

一生懸命話すお姉ちゃんに
また涙が出てきた。

マサトさんは黙ったまま。
これが余計に3人を心配にさせた。

「ごめんねっごめんね…」



「おろせ」

「「「え………」」」

「な~んて
言うわけねーだろ~~♪」

「マサト…!!」

「だいたい、
子供できたらおろすなんて考え持ったやつが、SEXすること自体
ありえねんだよ」

「ひっく……」

「アンズ泣くな~!!
泣き虫ママって思われちゃうぞ~」

「うん…ひっく……」

「アンズが俺を想う気持ちより
俺がアンズを想う気持ちの方が
でかいんだって♪」

「マサトが彼氏で良かった…」

「俺らの子供、産もうな♪」

「うん!!」


その後マサトさんは、
高校は行かず、働くと言った。

お姉ちゃんも同じように、
中卒して、子供が産まれたら働くと…


「一緒に住もう。
で、俺が18になったら結婚してください」

「…はい」


私とカズキさんも目を合わせて笑った。

「じゃあ文化祭終わったら、アンズ病院ね。
ミアビちゃん着いて行ってくれる?」

「はい♪」

「んじゃあね//」


私とカズキさんは校舎へ入った。

「俺も早くミアビと結婚したいな~」

「ミアビも~♪」

「絶対だよ」

「それはこっちのセリフですけど(笑)」

私たちも
お姉ちゃんとマサトさんに劣らないくらい
幸せだったのかもしれない…
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