東京血風録4 ダークサイド・イリュージョン
話は戻るが昨日の事、神奈川県で東京に近い川崎市の路上、角に位置するシャッターが降りた店舗の前、一人の男が座っていた。
後頭部でひとまとめにされた長髪は、鮮やかな黄色をしていた。
顔に施された黄色も目を引く。
現世に具現化した剣鬼・貫丸である。
自分の気のまま生活していた。
長野の彼の地にて、旧友の剣鬼・伊號丸に遭ったことで東京へ向かっている道中である。
この出立ちでは流石に人目につくので、電車などは使わずに走っていた。
と言っても、そこは人間とは違い剣鬼の能力にて筋力なども向上しているので、さほど苦ではなかった。
惹き合うこともあるのだろうか、偶然の出逢いに驚いたものだ。
もう少し話をしておけば良かったと後悔し、東京へ向かっていたのだった。
店舗の角側、左肩を軽く叩かれたのはその時である。
そちらを振り向くと同時に、血の気が急降下するように引いていた。
そこには、ボサボサの白髪に白の隈取りの男が立っていた。
「斜骸っっっ⁉︎」
貫丸がそう叫んだ時には、肩口に鈍痛が走った。
そこには、小さな骨のような物が刺さっていた。
貫丸の眼前には、邪悪な笑顔の斜骸丸。
「お前のような者が、現化するとはな」
「!!!!!!」
貫丸の横腹に、もう一本骨が刺された。
逃げようと下がると、シャッターにぶつかり退路が塞がれた。
「俺たちは仲良くやっていた!それをお前が…!!」
貫丸の最後の言葉は発せられず、斜骸丸の右手の指が頬を両側から挟んでいた。
「弱い奴らが群れてるだけだろ。お前などと呼ばれる筋合いもない」
ぐぐっ!
頬に強い圧をかけられ、涙が出る。
「邪魔なんだよ」
斜骸丸は左腕で貫丸の胸ぐらを掴むと、右手に握った小さな骨を右上へ構えた。
そこへ、新たな小さな骨が集まってきてどんどんくっついていく。
そして、刀の形を成した。
これが、剣鬼・斜骸丸の本体である。
一閃、貫丸を袈裟斬りにした。
そして。
はじまる。
後頭部でひとまとめにされた長髪は、鮮やかな黄色をしていた。
顔に施された黄色も目を引く。
現世に具現化した剣鬼・貫丸である。
自分の気のまま生活していた。
長野の彼の地にて、旧友の剣鬼・伊號丸に遭ったことで東京へ向かっている道中である。
この出立ちでは流石に人目につくので、電車などは使わずに走っていた。
と言っても、そこは人間とは違い剣鬼の能力にて筋力なども向上しているので、さほど苦ではなかった。
惹き合うこともあるのだろうか、偶然の出逢いに驚いたものだ。
もう少し話をしておけば良かったと後悔し、東京へ向かっていたのだった。
店舗の角側、左肩を軽く叩かれたのはその時である。
そちらを振り向くと同時に、血の気が急降下するように引いていた。
そこには、ボサボサの白髪に白の隈取りの男が立っていた。
「斜骸っっっ⁉︎」
貫丸がそう叫んだ時には、肩口に鈍痛が走った。
そこには、小さな骨のような物が刺さっていた。
貫丸の眼前には、邪悪な笑顔の斜骸丸。
「お前のような者が、現化するとはな」
「!!!!!!」
貫丸の横腹に、もう一本骨が刺された。
逃げようと下がると、シャッターにぶつかり退路が塞がれた。
「俺たちは仲良くやっていた!それをお前が…!!」
貫丸の最後の言葉は発せられず、斜骸丸の右手の指が頬を両側から挟んでいた。
「弱い奴らが群れてるだけだろ。お前などと呼ばれる筋合いもない」
ぐぐっ!
頬に強い圧をかけられ、涙が出る。
「邪魔なんだよ」
斜骸丸は左腕で貫丸の胸ぐらを掴むと、右手に握った小さな骨を右上へ構えた。
そこへ、新たな小さな骨が集まってきてどんどんくっついていく。
そして、刀の形を成した。
これが、剣鬼・斜骸丸の本体である。
一閃、貫丸を袈裟斬りにした。
そして。
はじまる。