JOKER -東京の片隅で愛を探して-
「じゃ……」
背中を向けて店に戻ろうとする奴を思わず引きとめる。
「……あ!」
すると、振り向いた彼に尋ねた。
「……ねぇ、どうやったら稼げるかな」
咄嗟に聞いたのは、こいつならそういうこと詳しそうだったから。
「……は?それ俺に聞くの?」
すると、彼はおかしそうに笑いながら言った。
「だって……」
「あんたなら体使っていくらでも稼げんじゃん?」
すると、彼は不快な笑みを浮かべた。
「は……」
私は、この人に聞いたのが間違いだったと思い、すぐさまその場を走って後にした。
「なーんて……て、あれ?
……もう、いねぇ」
冗談半分で言ったのに、と彼は笑いながらそう思った。