JOKER -東京の片隅で愛を探して-


「じゃ……」




背中を向けて店に戻ろうとする奴を思わず引きとめる。




「……あ!」




すると、振り向いた彼に尋ねた。




「……ねぇ、どうやったら稼げるかな」



咄嗟に聞いたのは、こいつならそういうこと詳しそうだったから。





「……は?それ俺に聞くの?」





すると、彼はおかしそうに笑いながら言った。




「だって……」




「あんたなら体使っていくらでも稼げんじゃん?」



すると、彼は不快な笑みを浮かべた。





「は……」




私は、この人に聞いたのが間違いだったと思い、すぐさまその場を走って後にした。


「なーんて……て、あれ?

……もう、いねぇ」




冗談半分で言ったのに、と彼は笑いながらそう思った。











< 11 / 149 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop