JOKER -東京の片隅で愛を探して-
「迅は、違うよ。その辺にいるようなホストじゃない」
「ホスト……!?また、おまえは……いい加減にできないのか!……俺は絶対に認めないからな。今すぐ別れなさい」
口を開いたかと思えば、二言目にはいつもそう。
〝またおまえは〟って。
ねぇ、なんなの。それしか言うことないの?
「別に付き合ってる訳じゃないし、……ねぇ?」
迅の方を見て、返事を求めた。
「まあ……」
「ホスト相手に本気になって、どうすんの」
そう答えると、彼は無言のままだった。
「じゃあ」と父親が続ける。