JOKER -東京の片隅で愛を探して-
003 雨
部屋に入ると、鍵を閉め、いきなり壁に押さえつけられた。
「痛っ……」
「……俺から逃げられるとでも思ってんの?」
挑発的な目。
「……っ……離して……」
「……なんで?ヤりたかったから、のこのこ俺についてきたんじゃねぇの?」
のこのこついてきたって……無理矢理連れて来たのはあんたの方でしょうが!!
あまりにも一方的なこの状況に、腹が立たずにはいられなかった。
「離せっつってんの!」
私は必死に抵抗する。