√セッテン
よく分かってるじゃないか。

面倒になってきたので河田との論議を無視し、カウンターにお金を置いてダーツバーから飛び出る。




21時38分

三日月が照らす暗い空を1度だけ仰いで、参考書でも見ようと書店に入った。


♪.♪..♪..♪


暫くするとポケットに入れていたケータイが鳴った。

もう旧機種と成り下がった、ドコモのD902iホワイト

参考書を買ってレジから離れてすぐのことだった。

"090-5×29-8×15"

画面を見ると、知らない番号。


そのまま、無視をした。


参考書をワキにかかえて、家へと歩き出す。

♪...♪.♪...♪.

またケータイが鳴ったが、今度は敦子からのメールだった。

『潤ーやばいよー補習課題
終わらないよぉ(ノ_・、)』

「……やっぱり」

思わず独り言が漏れた。

『死なない程度にがんばれ』

そうメールすると、1分もしないうちに返信がきた。

『(*´・Д・)ガーン!!
敦子が死んだら潤のせいだよ!
江古田に殺されたら呪うから! 手伝って!』
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