食人姫と殺人鬼
成果は得られずガッカリしながら、俺は花見さんと合流するため彼女がいるはずの部屋に入った。
「…花見さん、、、って、え?」
いない。
どこにいったんだ?
廊下に出て、とりあえず隣の部屋を開けてみたけど、やはりいない。その隣の部屋も、その前の部屋も。
ま、まさか本当に、、出るのか…?花見さんは、幽霊に連れ去られた…?
じわじわと恐怖が身体を這ってくる感覚がする。
「は、花見さん…!」
「ん?どうしたの?」
緊迫した声で彼女の名を呼べば拍子抜けな程に、あっさりと花見さんは姿を現した。それもかなり離れた部屋から。
「ごめん。思った以上に何も無くて、次々部屋を回ってたの」
…恥ずかしすぎて死にたい。