食人姫と殺人鬼
「ど、どうした!?」
2階へ降り、声が聞こえた付近へ辿り着くと、青ざめた笠原がいた。
「こっ、こっち…」
いつもの覇気はなく、口をはくはくとさせながら、俺たちを呼ぶ。
こいつも事態を整理出来ていないようだ。
どうやら、叫び声があったのは、女子トイレから。
おそるおそる中を除くと、トイレにもかかわらず、腰を抜かして床に尻もちを着いている大利が。
顔は汗と涙でグチャグチャになっている。
「く、、くみっ、久美子、が……」
そして、その視線の先には。
生気のない瞳を開けたまま、横たわる佐藤久美子がいた。