食人姫と殺人鬼
「意外と消極的なところあるよね」
「……え」
「大利さんたちといるから分かりづらいけど、目立つことや誰かに強気で接することが、あまり得意じゃないんじゃない?」
「え、すごい。当たってるかも」
星くんに指摘された通り、確かに私は消極的なところがあり、自覚している。誰にも話してないけど中学までは教室の端っこでいつも一人でいた。所謂高校デビューってやつ。
瑠璃たちと仲良くなってからは、目立つことや派手になることに少しは慣れたけど、やっぱり根本的なところは変えられなくて。
いつも自信満々に強気ではなかなかいられない。どこか逃げ出したい気持ちがあるのは本当だ。
でも私はこのポジションを守りたくて、瑠璃たちに見放されなくて、必死に一軍を演じている。それになんだかんだ今の生活気に入ってるしね。
そんな事よりも、星くんに私という存在をこんなに見られていた事実が需要だ。
私への解像度が高すぎて、感動。これ、ワンチャンあるのでは?