首無し地蔵が笑ってる
新家編

手、着物、黒

普通、新家ってあまり集まらないはずなんですが…私の家はどうやら集まりやすいみたいです。

時はさかのぼり小学4年生の頃。

まだ2階のトイレが完成していないとき。

「お母さん、トイレ。」

夜、トイレに行きたくなり、母を起こそうとしたのですが…

「……ひとりでいきなさい。…Zzz.」

初・ひとりでトイレ行けるかな。

びくびくしながら暗い階段を降り、(その時、廊下の電気もまだついていなかった)ふと、玄関をみると…

「……。」

白く若い女性の手がゆらりゆらりと壁にむかって手招きをしていたのです。やがて、サー…と手は消えていったのですが、いったい何をてまねいていたのでしょうか?

ちなみに、初めて1人でトイレに行った時だったので、今でも夜中トイレ行くのは怖いです…苦笑。
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