首無し地蔵が笑ってる

男の子2

中学2年。
思春期ってこともあり、この頃が一番霊感が強かったです。

吹奏楽部に所属していた私は、ティンパニーという打楽器を音楽室から別の教室に移していました。

後ろ向きで移動しなくてはいけませんでした。
横目で障害物がないか確認しながら廊下を進んでいくと、真後ろの壁側に男の子がいるのが見え、

「あぶな!」

なんとかギリギリで避けました。

が。

「あ…り?」

確かにそこにいたはずの男の子がいないのです。自分より背の低い半袖に長ズボン姿の…

「ねえ、さっきそこに男子いなかった?」

私は周りにいた友人と後輩に聞きました。

「あ、いましたねぇ〜。」

周りが首をかしげているなか、平然とそう答えたのは私と仲の良い後輩。

「消えましたねぇ〜。」

「あ、やられた?」

「ですね(笑)」

…イタズラっすか。

中学ではこの後輩が結構支えになってくれます。その後、その後輩は幽霊にお友達がいると言っていました…。すげぇ…。←
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