BLOOD VAMPIRE
「ご心配なさらず。貴女の命は狙っておりません。」
「!?!?」
こいつまた
私の心の声を?
いったい何者なの!?
「レイ………あなたは一体………」
キーンコーンカーンコーン
言い終わる前に
鳴り響くチャイム
「ほら、チャイム鳴ってしまいましたよ?教室戻りましょう」
「えっ、あ!うん!」
急に引かれた腕に
私の心が疼く
不覚にも少し
ドキッとしてしまった…………
何故に!?
ドキドキする要素なんて
まるで無いじゃないか。
どうした私。
ーーーーーーーーーー
「そんなわけで、今日からこのクラスの一員になります!皆さんよろしくね」
「きゃあああ///// レイくんかっこいいー!外国人なの?」
「そうだよ、フランス人」
フランス!?
そりゃ日本人離れ
してるわけだ………
「はい、じゃあ…………レイくんの席は、佐伯さんの隣ね!」
担任の言葉に
ニコニコ笑顔で
近づくレイ
なんて厄日だ。
昨日といい
今日といい
17歳を迎えた途端
わけのわからない
事件に巻き込まれた。
一体この先
私はどうなるの?
そんなことわからないし
知りたくもないし
知る気もない。
私は今まで通り
普通の日常を
過ごすんだーーーー