BLOOD VAMPIRE



あいつ……?


もしかしてレイのこと…?


日向のいう”あいつ”が
分かった途端



胸がドキンと跳ねる



私がレイを好き?
冗談やめてよ…


あの日の記憶が蘇る


”お嬢様私のことが好きなんですか?”



好きなわけない…
私がレイのこと
好きになるはずない…



「冗談やめてよ…日向。私、別にレイのことなんて好きじゃないよ…。だってレイはウチのただの執事だもん。」



そう本心を言ったはずなのに
何故か胸がチクリと痛む



わからない…
自分の気持ちが…



自分の中で生まれた
矛盾についていけず
困惑する私なんて
お構いなしに



グイッと



勢いよく抱き寄せ



「ならいい加減、答えを出せ。ずっと俺だけ見てろよ。俺を好きになれ。」



確かに耳元で
そう言ったーーーー。
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