BLOOD VAMPIRE
「へっ?あ、いや……別に。」
急に問われたもんだから
恥ずかしくなって
思わず顔が赤くなる
「そうですか…………」
不満そうな顔で
渋々頷くレイに
気づかれてしまう前に
「さぁて、もう寝ようかな!!明日も学校だし!」
勢いよく席を立ち
自室に向かおうと
足を進める。
しかしーーーーーー
「お嬢様…………」
ガシッと腕をつかまれ
引き寄せられる
「わぁっ// ちょっと!」
近すぎるっ!!
「明日は土曜日、学校はお休みですよ?」
にっこり笑顔で
私の腕を掴んだまま
首を傾ける
「そ、そっか!明日は土曜日だ!休みだね!うん、でももう寝るねっ」
あまりの驚きと恥ずかしさに
余計、不自然な態度になる。
日向から告白されたことを
知られる前に早く逃げなきゃ…
「時にお嬢様…………。放課後、日向様と何を話してらっしゃったのですか?」
ドキッ
「何でもない!!日向は昔から心配症で!レイが急に執事をやることになったと聞いて心配してくれたの!!」
なかば怒鳴り気味に
そう言うと
ダンッ
っと壁に押し付けられたーーー
「本当にそれだけでしょうか?」
さっきより明らかに
低い声で私を見据える
レイの表情からは
"作り笑い"すら消えていたーーー