BLOOD VAMPIRE
「ちょっとアンタ!!その子を離しなさい!!」
一歩前に出て男に
向かってそう叫ぶ。
長身でロン毛でパーマが
かかっている細身の男
私の方をチラリと見る。
「りりか!危ないからやめろって!」
日向が後ろからそう
叫んでいたけれど
ごめん、日向。
私は普通の女の子
じゃないんだ…
心の中でそう思いながら
まじまじと男を見つめる。
「あ、見つけた~!」
急に顔を輝かせたかと思えば
少女を投げ捨てて私の方へ
歩いてくる
幸いにも少女は
警備員さんたちに
受け止められ
安堵のため息をつく。
やっぱり………
ヴァンパイアかーーーーー