BLOOD VAMPIRE



走ってきた相手の
攻撃を受け止めようとするが



「あうっぁ!!!」



虚しくも吹き飛ばされてしまう。




隙をついて動いてみるものの
何故か力は使えないし
相手の強さはこの間の
ヴァンパイアなんかとは
比べものにならないくらい強い




「これ以上、お前に傷を付けるわけにはいかないんだよ…だから諦めて大人しく着いて来い」




「嫌よ!!」



「そうか……殺すぞ?」




男の目つきが怒りに満ちる。




どうしよう…
力を使えないんじゃ
こんな奴相手に勝ち目はない



どうすればいい?
私はここで終わり?




「莉々華!!」



急に名前を呼ばれる
その声に反応し
振り返ると



日向がいて
素早く私の前に
立ちはだかる



「女に手を出すなんて最低だぞ!!ましてや莉々華に触れるとは良い度胸だな、てめぇ。」



「あ、何だてめぇ。人間の分際で。」



「ダメ!!日向!!早く逃げて!!」



「なんでだよ!!莉々華は俺が守る!!」



「はっ!熱いねぇ兄ちゃん。けどな、たまには女の言うことも聞いた方がいい……ぞっ!!!」



ドゴォォォォンッ!!!



日向は相手の攻撃を
よけ切れず



「うがぁっ!!!」



呆気なく吹き飛ばされた。




当たり前だーーーーー



人間とヴァンパイアでは
力の格差が全然違う。



「日向を傷つけたこと………後悔しなさい!!」
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