BLOOD VAMPIRE



「行きたいよ!!でも、私が行ったって足手まといにしかならない!!」



力任せに叫ぶ



「まさか…お嬢様が、そんなヘタレだとは…。何の為に私がいるんです?」



いつもよりさらに
低くなった声で
無表情に見つめる。



「貴女が望めば、私はいつだって…例え遠くにいても貴女を助けに参ります。貴女には自覚と協調性が足りない。」



無表情で冷酷なレイの瞳



確かにそうかもしれない…



私の頭にはレイを呼ぶという
選択肢が無かった。



日向を守る為に
私がなんとかしなくちゃと
思った結果がこれだ…



頼りすぎるのもいけない
けど、時には誰かを
頼ることも必要なんだ。



私は拳を握り
バッと顔を上げた



「レイ、私…薔薇ちゃんと一緒に戦う!!」



「さすが私のご主人様。さぁ、行きますよ」




にこやかに笑うレイ。
いつも作り笑いのレイが
本物の笑顔を見せる




私…レイの笑顔、好きだーーー。



「薔薇ちゃん!!」


「佐伯さん!?何故、こっちへ!?」



「私も一緒に戦う!!まだよく分からないこともたくさんあるけど、貴女は私の仲間だから!!守りたい!!」



「佐伯さん…」


薔薇ちゃんは
微笑んですぐ
敵の方へ視線を向けた。
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