BLOOD VAMPIRE
「私の命よりも大切な、お嬢様に傷を付けるとは、愚かしいヴァンパイアだ…。覚悟しろ…」
「ミリシアNo.12の俺が、こんな餓鬼共に………」
「そんな餓鬼に殺られてしまうことをあの世で後悔するといい。ーーーーーーーーーダークロスト!!!」
レイの呪文で
巨大な黒い十字架が現れる
それに吸い込まれるように
貼り付けにされる敵
「な、なんだコレ!?やっ、やめろ!離せ!やめてくれ!!助けてくれ!!」
大きな黒曜の鎌が
キラリと光る
「助ける?生憎、私はそんな優しい心を持っておりませんので…。お嬢様を傷つけた罪…死を持って償え!!!」
思い切り振り上げた鎌を
敵目掛けて振り下ろす
「哀れなヴァンパイアに結晶の救いがあらんことを…」
「ひぃぎゃあああああああああぁーーーーーーーっ!!!!」
派手な悲鳴が私の耳の
奥にこだまする
鼓膜、破れちゃいそう…
毎度見るたびに
感動してしまいそうになる
青白く光る蝶たち…
「終わった…」
「そうね。ーーーっ!佐伯さん!?」
ーーーーーーーーープツッ
私の意識はそこで途絶えたーーー。