BLOOD VAMPIRE



「お嬢様、お目覚めの時間ですよ」



聞き慣れた声が
私の耳にこだまする



あの日から二週間
案の定、日向の記憶は
いいように改竄されていた。



「レイ…おはよう」


「おはようございます。」


「今何時?」


「8時でございます」


「8時か…。ん?ーーー8時っ!?ちょっと遅刻じゃん!!何でいつもの時間に起こしてくれなかったの!?」



慌ててベッドから出て
身支度を始める私にレイが



「心配いりません。本日は、お休みさせていただくとご連絡入れておきました。」



いつものにっこり笑顔で
そう言ったーーーーーーー



はぁ?
休み?何で?


「私、ピンピンしてるけど?」

「ええ、知っています」


「熱もないけど?」

「ええ、知っています」



「あ、莉央斗が熱出したとか?」

「いいえ、莉央斗様なら30分程前に学校へ…」



「じゃあ、何で!?何故に休み!?」



「本日はブラッドアシストメントの時間でございます。」



ブラ…ブラッド…アシ………


何て!!?
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