BLOOD VAMPIRE
「リカルド・ハーネスト。あれ程、王宮の敷地内は壊すなと言ったのに…」
「いやー、ごめんごめん。シャロン。つい癖でさー」
「変な癖をつけるな!!」
何なんだこの状況…
砕け散った扉に
金髪の女と銀髪の男
全然わからん!!
何なのこの人たち!?
てか女王様、怒らんのかい!!
「お嬢様、一人でツッコミすぎですよ」
レイがクスクスと
笑いながら私の心の声に
反応する
また人の心読みやがったな!!
「ところで、太陽の血(sun blood)は来ているのか?」
金髪の女が辺りを
キョロキョロと見回す
「シャロン様、目の前にいらっしゃいますよ?」
「むむ、貴様か…。随分と、か弱そうな小娘じゃないか。こんな奴に王が務まるのか?」
「もー!!シャロンはすぐ人に喧嘩売るようなこと言うんだから!!ごめんねーリリカちゃんっ!」
にっこにっこ笑顔で
私の肩を叩く銀髪頭
あの…もう…
帰っていいですか?