BLOOD VAMPIRE
「はいはい、皆さん静粛に!」
女王様が手をパンパンと
叩いて合図をかけると
皆が一斉に静まった。
「まず、こちらの金髪のお姉さんがシャロン・ルナーと言います」
「ふんっ」
何だこの人!
男勝りな上に性格悪いな!!
「続いてこっちの銀髪のお兄さんが、リカルド・ハーネストと言います。」
「よろしくねー!!」
と言いながら
気安く私の肩に触れる
この人馴れ馴れしいな!!
んでもってアホそう!!
パシンッ
急に手をはたく
音が聞こえたと
思ったら
レイがリカルドの手を
振り払っていたーーーーー
「先程から思っていたのですが、うちのお嬢様に気安く触らないでもらえます?」
よく言うよねー
自分は女王様の手に
キスしてたくせに…
「おー、怖い怖い。でもまさか君がねぇ。君のことならぜーんぶ知ってるよ?昔は…」
ダンッ!!!
「そのお喋りな口を、今ここで引き裂いてあげましょうか?」
凄い形相でリカルドを睨むレイ。
そして相変わらず
グロッキーな発言
「おやめなさい、レイ。リカルド…貴方は口を慎みなさい。」
「ハイハイ。女王様はいつだってレイの味方なんだから。やんなっちゃーう!!」
ケラケラ笑いながら
ドカッとソファーに座る
リカルドさん
レイの過去ーーーーーーーー
そういえば私…
レイの事、まだ全然知らない。
レイもきっと私のこと
知らないだろう。
私たち…お互いの事を
知らなさ過ぎる気がする。