BLOOD VAMPIRE
時はすっかり秋
枯れ葉が散りばめています。
「もうすぐ文化祭だねぇ…」
まったりとした表情で
呑気に呟く雪
「執事喫茶なんて言ったの誰よ!!もう衣装、揃えるの大変!!」
けれど私はあまりの
忙しさに顔をギラつかせていた。
「りりか顔怖い。因みに提案者はレイくん。」
私がレイを鋭く睨めつけると
にっこり笑顔で手を振ってきた。
ムカつく!!
あの変態ドSヴァンパイアめ!!
ひ、人のファーストキス
奪っておきながら!!
思い出しただけでも
顔が熱くなる…。
あの後レイはいつも通りで
私をからかってばかりいる。
あれは一体何だったのか…
あれも、からかいの一種?
なんて考えてしまうけど
考えても仕方のない事だと
今は割り切っている。
「りりか…」
ふと呼ばれ振り返ると
後ろには日向が立っていたーーー。