BLOOD VAMPIRE
「本当はリリカちゃんが好きなんじゃないのー?」
そんなリカルドに
イラつきを覚える
「はっ、冗談言わないで下さい。私たちはヴァンパイアですよ?ましてや執事の身分で主人を愛するなどもってのほか…」
レイはリリカを見ながら
顔を歪ませて胸元当たりの服を
ギュッと掴む。
「わかってるならいいんだけどさぁ。……ちあきぃ!」
リカルドはそんな彼の
本心に気づいてはいたが
あえて触れなかった……
これ以上言えば
レイの逆鱗に触れると悟って。
「千秋って呼ばないでくれる?」
「いやー抜群なネーミングセンスだよ!レイは!」
屋上の端から少女が現れ
制服のスカートを靡かせ
ながらリカルドに歩み寄る。
「私の日本溺愛ぶりをなめないで下さい。」
「バカじゃないの?それより、早く追わないと…。リリカちゃんたち、もう行っちゃったよ?」
千秋と呼ばれた少女が
指を指すと3人は既に
いなくなっていて
「いきましょう!!」
レイ、リカルド、千秋ともに
彼らを追うべく姿を消したーーー。