Gold Man
歪んでいく心
「セーラ、結婚しよう」

ツギハギだらけの服を着て家の手伝いをするセーラのもとを訪れたカイルに、セーラは「カイル、どうしたの?その格好!」と目を丸くしていた。

カイルはツギハギだらけの服ではなく、貴様が着るような綺麗なスーツを着ていた。さらに、カイルの手にはこれまでカイルもセーラも見たことがなかったダイヤモンドの指輪がある。

「これ、エンゲージリングなんだ。受け取ってくれないかな?」

カイルがそう言うと、セーラは瞳を潤ませる。そしてコクリと頷いた。

セーラが頷いてくれたため、カイルは喜んで新居を探した。しかし、この小さく裕福とは言えない町にいい物件があるはずもなく、カイルは丘を買い取って屋敷を建てることにした。幸い、お金はいくらでもある。

金のなる木は、数日に一回美しい実をつけた。その金を売ってお金をすることで働かなくてもお金が手に入ってしまう。

「セーラ、君のために綺麗な宝石やドレスを買おう」

「えっ!?でも……」

「大丈夫。お金なら心配ない」
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