イケメン彼氏とはじめる相思相愛

改札を抜けた彼は、長い足で、すぐに絵里奈の目の前に立った。


「あれ? 待たせた? 」


一颯はオシャレなのにアウトドアしますってかんじの装いだった。
白の編んだようなインナーに、前立ての裏がベージュに赤いラインの入った細身の黒シャツを着ていた。
明るい色のデニムはクロップド丈で靴がソール部分が白い黒のレザーのシューズだった。
ふわ〜素敵だ。
初めて見た、スーツ以外の格好⋯⋯ 。

スタイルがいいから何でも似合うのに、スーツと同じで、長さやサイズ感がピシッと完璧に合っているのが、オーラを感じさせる。

髪型が会社の時と違う。
分け目から形良い額をスッキリ出し、前髪がはらりと自然に顔にかかっている。
短髪なので、綺麗な耳と、男性的な首筋がシャツから綺麗に見える。
何だか男の人のいい匂いまでしてる。シャンプー? 香水? 


「私が待ち合わせより早く来ただけですよ」


と答えた絵里奈も頑張って、悩みぬいて、まぁ、女子っぽいカッコになってしまった。
大人が行くバーベキューって、どんな感じなのか実はピンとこなかった。
どこまでアウトドアにするんだろうか。
学生の頃ならジーパンにトレーナーだけど、大人で、しかも初デートだから悩んでしまった。

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