イケメン彼氏とはじめる相思相愛
「嬉しそうだね」
「一颯さんが覚えててくれて、嬉しいですよ? 」
「手際が良かった」
「えっ? 」
「すごく気が利いてたから、印象に残ってた」
「そうなんですか???」
うそ、どうしよう!
印象に残ってたんだって!
「それからいつ見ても元気そうだったし」
「私、元気そうですか、うーん? 」
「はっ、じゃ、言い方変えるよ、明るくて頑張ってるかんじか」
「⋯⋯ はい」
とたんにまた、顔が赤くなった。
努力をちゃんと知ってくれてるぐらいは、見ててくれたんだな、って。
じわじわ、変な感じ、嬉しくて意外だった。
「よく目があった、オレの事見てるのかと思ってた」
と言った一颯の言葉に、何だか呑まれるように、周り中が、音も空気も時間もすべてが止まったように感じる。
ただ、彼だけになる。