LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~
「斗希さん、篤さんから頼まれてここに来たんですか?」


さっきの斗希さんの言葉を聞いてる感じ、そうみたいだけど。



「そう。
梢ちゃんが、元カレに結婚詐欺で訴えるとか脅されてて。
今日、此処で会うらしいからって。
法の問題だから、弁護士の俺に頼んだんだろうね」


「そうですか…」


昨日、篤さんとは喧嘩したのに。


そうやって、私の事を心配して、
斗希さんに頼んでくれたんだ。


斗希さんは、テーブルの上の私と近藤龍馬とのLINEのやり取りのプリントを手に取り、それに目を通している。


「本当にそんなので、結婚詐欺とかになるんですか?」


「なるかもねぇ。
俺なら、このやり取りで相手を簡単に黒に出来るけど」


そう笑みを浮かべる、斗希さんにちょっと恐怖を感じた。



「でも、そこにあるHERMESの財布貰ってないですよ。
食事は何度か、ご馳走になったけど」


「なら、結婚詐欺は難しいかもしれないけど。
婚約破棄からの慰謝料はいけるね」


婚約破棄…。


その言葉に、そんなつもりなんて無かったのに、と首を振る。



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