LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~
その結婚パーティーから、3日後。


夕食時、篤さんと喧嘩をした。


私と篤さんは週1くらいのペースで喧嘩をしているので、
喧嘩自体は珍しい事ではないのだけど。


ただ、その篤さんの言葉が引っ掛かった。


結婚パーティーの時に、
あの海宝久志さんって人に、篤さんの昔の事を聞いたからか。


"ーー広子、凄い料理上手で。
ほら、AV女優なだけあって、あっちの方も、ねぇ。
広子凄いドMでたまんなかった。
篤君も俺と同じでドSだから、篤君もけっこう広子にハマッてたんじゃ…ーー"



「この肉じゃが、なんでこんなに塩辛いんだ。
ネットで作り方見て作ったんじゃねぇのか?」


その、篤さんの言葉で、限界を超えてしまった。


「うるさい!
私だって、一生懸命やってるのに!」


ダイニングテーブルを勢いよく叩き、立ち上がった。


「え、ああ…。
悪い。
俺も言い過ぎた」


いつもとは少し違う私のその感じに、篤さんは戸惑ったようにそう謝って来て。


それを無視して、私は自分の部屋へと入った。


私は苛立ちから、すぐにベッドに入り眠ろうとする。


そうすると、なんだか泣けて来て。


私は篤さんの元彼女の広子さんのように、
料理上手でもないし。

あっちの方だって、篤さんとはあの一度きりしかしてないし。

それに、私はドMじゃないし。


私は…私…。


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