LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~
「確かに、広子は料理上手だったけど…。
その床上手みたいなのも、ドMとかも俺はよく分からない。
海宝さんの言う事だし、話半分くらいで聞いてた方がいいよ。
あの人、嘘つきだから」


ケイさんはそう言うけど、篤さんが広子さんにハマッていた、という事は否定してくれなくて。


やっぱり、と落ち込む。


「梢ちゃん、俺って気が利くから」

そのケイさんの言葉を聞きながら、
ケイさんの視線を追うように、
私は振り返った。


そこには、篤さんが居て。


その表情は、怒っているような、困っているような。


多分、篤さんがここに居るのは、
ケイさんから篤さんに連絡が有ったからだろう。


「梢ちゃん。
広子の事が気になるなら、篤に直接訊いてみなよ。
梢ちゃんは篤の奥さんなんだから、もっと自信もって」


そう言って、ケイさんは立ち上がり。


「俺が注文したコーヒー、篤が代わりに飲んで」


篤さんの肩をポンと叩き、ケイさんは喫茶店から出て行った。


私はケイさんと内緒でこうやって会って、篤さんの事を探っているのを知られ。


後ろめたい気持ちで篤さんの顔がまともに見れない。


そんな私の向かいに、篤さんが座り。


それと同時くらいに、ケイさんが頼んでいたコーヒーと、
私が頼んでいたミックスジュースが運ばれて来た。
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