LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~
「村上に、広子の事聞いてたのか?
一体、今さらそれがなんだ?
あいつとは、もうお前に疑われるような事は一切ねぇし」


「結婚パーティーに、元彼女呼ぶとか、
その神経疑うんだけど」


あり得ない、と篤さんを睨んでしまう。


それには、篤さんはどこかばつが悪そうで。


「広子は…。
つーか、あいつの旦那が俺の恩人だから。
それで」


「うん。知ってる。
成瀬さんって人、篤さんが昔働いていた会社の社長だって」


「ああ。だから、その嫁のアイツも」


「あの広子さん。
あの女の子に、なんとなく似てるよね?
昔の、斗希さんの彼女」

その私の言葉に、篤さんは驚いたように目を見開いている。


その斗希さんの昔の彼女は、素朴な美人って感じで、
銀フレームのメガネを掛けていて、それがとてもその彼女に似合っていた。


篤さんと斗希さんが私の家に来る時、
何度か、斗希さんはその彼女を一緒に連れて来ている事が有った。


歳は、篤さんや斗希さんと同じだったと思う。

私はあの頃、いつも篤さんを見ていたからか。


篤さんの視線が、その斗希さんの彼女に向いていた事に気付いていた。


昔、篤さんは親友の彼女に恋をしていた。

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