LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~
その数日後。


私は総務部から、他の部に移動になった。


その初日。



「川邊梢です。
企画関係の仕事は初めてなので、ご迷惑を掛けるかもしれませんが、
よろしくお願いします」


その部署での初日、朝礼でそう挨拶する。


「まあ、みんなよろしく頼む」


その部の部長である、篤さんが、
その部署のみんなにちょっと照れ臭そうに言っていた。


ここは、レディトイプロジェクト部。


ベリトイという大きな会社の一つの部なのだけど、
その人数は少ない。

篤さんと私を入れて、6人。


私は別にして、少数精鋭ってやつなのかな?


それなりに部として、結果を出しているから。


部屋は、元々は会議室に使っていた小部屋を、部署にしているので、こじんまりしているが、

他の部署や課と空間を共有していないので、けっこう居心地がいい。


「俺、篠宮(しのみや)です」


朝礼後、私が自分のデスクへと座ると、
向かいの彼が前のめりにそう自己紹介をしてくれた。


多分、今年入ったばかりの新入社員の子かな?


私よりも若いと思う見た目もそうだけど、その元気でフレッシュな感じ。


「姐さんのお噂はかねがね」


「ねえさん?」


「だって、川邊部長の奥さんなら、姐さんって事でしょ?」


いや、そうじゃないけど。

そういうノリなんだな。


この篠宮君、たまに篤さんの事を兄貴とか若頭とかふざけて呼んだりしているから。


「篠宮、お前ほんと朝からうるせぇ」


そういう篤さんも、眉間を寄せながらも何処か楽しそうで。


なんとなく、私の兄瑛太と篤さんの関係を思い出した。


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