LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~
その後も話は盛り上がり、チラリと店内の時計を見ると、22時。


このお店、ラストオーダーが21時30分で、closeが22時30分なのだけど。


もう、店内にお客さんは私達しか居ない。


「そろそろ俺ら帰るわ」


斗希さんやケイさんにそう言う篤さんに、


「あ、いいよ。
私、先に帰ってる。
篤さん明日休みだし、ゆっくりしなよ。
お兄ちゃんももう仕事終わりだし、
お兄ちゃんも交えて。
車だから、飲めないけど」

そう言う。


「じゃあ、梢を一回車で送って、
車置いて、また此処に戻ってくりゃあいいんじゃねぇか?」


「あ、そうだね」


斗希さんとケイさんとは違い、
篤さんは一人だけ全然お酒を飲んでいなくて、それはちょっと可哀想だった。


私が居るから、気を使っての車だったのだろうけど。


それに、今も帰ろうと切り出したのは、妊娠している私の体調を気遣ってだろうな。


「篤さん、じゃあ今日は朝迄飲みましょう。
うち、酒のストックは沢山あるんで」


兄もそう笑っていて、


「おお」

そう返す篤さんも、嬉しそうだった。

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