LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~
「それは、あれだ。
したくねぇが、海宝に感謝か」


篤さんはそう言って、スーツのポケットからスマホを取り出した。


そのスマホには地図と、一ヶ所に赤い点滅が。


あ、GPS。


"ーー私、別にいいよ。
GPS付けてくれてもーー"


海宝さんが奥さんの未央さんにGPSを付けているという会話から、

あの次の日、ノリみたいな感じで、
私と篤さん、お互いにGPSを付けていた。


「コンビニの前行ったらお前居ないから、また瑛太の店に戻ったのかと思ってそっち行ったら、そこにもいねぇし。
何処行ったのかって、GPS思い出して試しに使ってみたら、段々コンビニから離れて行ってるし。
変な連中に連れ去られたんじゃ、ってなって。
で、斗希らも来るって言うから、一緒に追っかけて来たんだけどよ」


本当に、GPS付けていて良かった、と思った。



「にしても、こいつらどうすんの?」


ケイさんは相変わらず笑っているけど、
この人の中の昔の血が騒いでいるのが、その雰囲気で伝わって来る。


「お前ら、梢を恨んでんのか?
振られて?」


そう訊いた篤さんに。


「…はい。
けっこう酷い事言われて振られて」


篤さんに怯えながらも、高月さんはそう口にした。


そんな時、この公園に次々に車が停まりだして、
その車から、順に沢山の男の人達が降りて来る。
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