LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~
「なんで、瑛太が篤の事を殴るんだよ?」
この沈黙を破ったのは、斗希さん。
だけど、篤さんは私の兄から視線を反らさない。
「瑛太、お前にはここ数年会って無かったが、
お前の事は、昔からけっこう知ってる。
お前が俺に腹立ってる事くらい、お前の顔見てりゃあ分かるって」
「俺、女にはけっこうポーカーフェイスだとか言われてるんですけどね」
兄は篤さんの言葉を否定する事はなくて。
むしろ、そうだと言わんばかりの言葉を返して来る。
「なんとなく分かってんだろ?
梢とは、遊びで一回ヤッただけで。
それで妊娠させてしまって、で、結婚した。
梢はお前や親には、俺と前から付き合ってたって言ったみたいだが。
お前の親は分かんねぇけど、お前が信じてないのは、あの結婚の挨拶の時気付いていた」
"ーーコーヒーと紅茶、篤さんはどっちがいい?ーー"
あの質問は、私が本当に篤さんと付き合ってるかどうか確かめるものだったのかもしれない。
実際、結婚してからも私は篤さんが紅茶を好きな事を知らなかったけど。
その答えがどうとかよりも、そう訊かれた時の私の反応で兄に気付かれたのかもしれない。
いや、そんな事だけじゃなくても、
きっと、私と篤さんが付き合っていないと分かる何かが、兄から見て沢山あったんだろうな。
この沈黙を破ったのは、斗希さん。
だけど、篤さんは私の兄から視線を反らさない。
「瑛太、お前にはここ数年会って無かったが、
お前の事は、昔からけっこう知ってる。
お前が俺に腹立ってる事くらい、お前の顔見てりゃあ分かるって」
「俺、女にはけっこうポーカーフェイスだとか言われてるんですけどね」
兄は篤さんの言葉を否定する事はなくて。
むしろ、そうだと言わんばかりの言葉を返して来る。
「なんとなく分かってんだろ?
梢とは、遊びで一回ヤッただけで。
それで妊娠させてしまって、で、結婚した。
梢はお前や親には、俺と前から付き合ってたって言ったみたいだが。
お前の親は分かんねぇけど、お前が信じてないのは、あの結婚の挨拶の時気付いていた」
"ーーコーヒーと紅茶、篤さんはどっちがいい?ーー"
あの質問は、私が本当に篤さんと付き合ってるかどうか確かめるものだったのかもしれない。
実際、結婚してからも私は篤さんが紅茶を好きな事を知らなかったけど。
その答えがどうとかよりも、そう訊かれた時の私の反応で兄に気付かれたのかもしれない。
いや、そんな事だけじゃなくても、
きっと、私と篤さんが付き合っていないと分かる何かが、兄から見て沢山あったんだろうな。