LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~
「それにしても、本当に大きなお腹だよね?
今にも生まれそうなんだけど」


ミヤコは、ふと私のお腹に目を向けた。


「まだ予定日迄、5日あるけど。
もういつ生まれてもおかしくないよね?
初産は予定日より遅れる事が多いから、まだまだだろうなーって思っているんだけど。
って、ちょっと痛い」


そう、声に出てしまうくらいの痛みを、下腹部に感じた。



「痛いって、梢大丈夫なの?」


「うん。この時期、前駆陣痛っていうのか、こんな事よくあるみたい。

今日も昼くらいから、時々痛くて。
すぐにその痛みは収まるんだけど。
あ、今も、痛みがなくなって来たから大丈夫。
けど、段々と痛みが強くなって来てるような気がするから、これ以上酷くなるのなら、明日でも病院に行こうかな」


私を心配するミヤコにそう返すけど。


「お、おい。
とりあえず、お前は今日はもう帰れ!」


その篤さんの言葉に、


「あ、はい!私は今日はこれで失礼します!」


ミヤコは椅子から立ち上がる。


そんな二人を、私がキョトンと見ていると。


「お前、それどう考えても、陣痛だろ?」


篤さんにそう言われ、まさか、と思うけど。


そう言われて意識したからか、
先程よりも強い痛みの波が来た。


「痛いっ、本当に痛い」


そうお腹を押さえる私に、


「とりあえず、病院に電話する」


篤さんは、リビングのテーブルに置いているスマホを取りに行くと、
そのスマホで病院に電話を掛けていた。


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