LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~
「まぁ、そう言う事だから。
とりあえず、一度ちゃんと話し合おう。
また連絡するから、LINEのブロック解除しておくように」


近藤龍馬はその紙を私から奪い、
そそくさと食堂から出て行く。


何、急にそんな逃げるように…、と思ったけど、
振り返ると私の後ろに篤さんが立っていて。


今日はカツカレーじゃないのか、
その両手で持っているお盆に載っているのは、日替わりB定食でハンバーグ。



「あいつお前の前の男だろ?
なんだったんだ?」


そう言って、篤さんは私の横に座った。


向かいに居るミヤコを見ると、それに対して、マジ、って顔をしている。


ミヤコもそうだけど、私も会社で篤さんとこんな風に接触したのは、初めて。


もう私達の結婚は会社中に知れ渡っているのだから、
こうやって堂々と篤さんと仲良くしてもいいのかもしれない。


「お前も梢と同じ総務の奴だよな?」


篤さんは人見知りとかないのか、
ミヤコにそう話し掛けている。


それにしても、今、初めて私はこの人に梢って名前で呼ばれたかもしれない。



「はい。羽鳥ミヤコと言います」


ミヤコは、ちょっと緊張なのか怯えなのかその表情は固い。



「梢の事、よろしく頼むな」


そう言ったその表情が柔らかくて、
そんな篤さんに、ちょっとトキメイてしまう。


「あ、はい」


ミヤコも、そんな篤さんと同じように、表情を柔らかくした。


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