LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~
体調が良くないからか、実家迄はタクシーで帰った。


篤さんと喧嘩をして精神的に不安定になっているのか、
一段と気持ち悪い。



実家の玄関の扉を開けると、


「ニャー」

廊下の影から、翼が私に駆け寄って来た。


しつけているからか、玄関には下りず、
私が靴を脱ぐのを、まだかまだかと待っているのが分かる。


「翼、どうしたの?」


その翼の感じに、少し驚いてしまう。


翼は、変な言い方だけど、
とても猫みたいな性格で、ドライ。


こうやって、私を玄関迄迎えに来るなんて…。


寄って来る事なんか、エサが欲しいとか、
そんな時だけなのに。


私はそんな翼を抱き上げ、リビングへと行く。


私の腕の中でその真っ白な翼は、
どこか嬉しそうな表情を浮かべている。

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