君と旅の途中
何気ないその行動にも同様してしまって、あえておちゃらけた口調で続ける。
「どうした? 甘えん坊期か?」
「そうですけど何か?」
さっきは子ども扱いするなって怒ったくせに。気まぐれだこと。
本当に猫みたいだ。
穂希は目を閉じて、安らかな笑みを浮かべていて、今にも寝てしまいそうだ。
「穂希」
「ん……っ?」
俺が声をかけると穂希は眠そうに目をこすり、それから上目遣いにこちらを見た。
「都生……? どうかした?」
慎重に言葉を選び、俺は意を決して話題を口に出す。
やっぱりまわりくどい言い方は好きじゃない。
最初から確信をつくんだ。