君と旅の途中
「なんですか……?」
「穂希ちゃんの事、ちゃんと見ておいてあげてね。『幼馴染』の真澄くん」
「は……?」
いまいちその言葉の真意を理解できなくて、思い切り顔をしかめると、高田は楽しそうに笑って、そのままこの場を去ってしまう。
「なんだったんだ……?」
俺はその背中を見ながら、小さく呟いた。
変な奴……。
本当に何を考えているかがよくわからない。
言葉の意味も、『幼馴染』という言葉を強調していることも。
ただのマウントなんだろうか。