君と旅の途中
7,ゲーム
……それから、俺はどうやってその場を去ったのだろう。
いつの間にか俺は学校を出て、帰路についていた。
頭がぼんやりと霧がかかったようで、何も考えられない。
ふと足を止めると、頭の中に声がこだました。
『忘れるんだ』
高田のその言葉が頭から離れない。
忘れれば、楽になれるから……か。
俺は穂希の事を忘れようとしていた。
忘れたくなくても、忘れてしまうと、知っているから。
……本当に、そうなのか?