君と旅の途中
少し目を見開いたミクルに、俺はぐっと唇を噛み締める。
こいつは確かに怪しいし、タイムスリップや、タイムリープなんて馬鹿げていると、思う。
……だけど、少しでも、可能性があるなら。
少しでも、穂希が助かるという可能性があるのなら、俺はやる。
穂希のためになら、なんだってできる。
寿命が縮むなんてどうだっていい。
このまま穂希のいない世界で生きながらえても、意味がないのだから。
「……そう。それじゃあ、このゲームのルール説明をするね」
ミクルは小さく息をついて、それから俺に向き直った。