薄氷
ネクタイを手にした彼が、無造作にそれを陽澄の片方の手首に巻きつけ固結びにする。じん、と痺れるような圧を感じる。
やめて、血が止まる。
ぐい、と彼がネクタイを引くと、ずるりとあっけなく突っぱる手は外れてしまった。
その後の彼は、定められた一連の動きを遂行してゆくかのようだった。
身体と腕を強い力でひねられ、ネクタイで両手首を後ろ手に縛られる。
仰向けに戻されると、腰が浮いて胸をそらす格好になってしまう。
やめて、やめて、やめてっ!
彼の手がスカートの裾から、中へ侵入する。スカートの防御機能の低さに呆然としている間に、下着が足から抜き取られていった。
事象を事象として認識するしかなかった。意味を考えたら、心が壊れてしまう。
ブラウスの襟元からリボンが取り去られ、ボタンが外されてゆく。
慣れた手つきだ、と斜め後方に押しやった意識でそう感じた。
キャミソールがまくり上げられ、手が背に回ったと思うと、あっさりホックが外された。
やめて、血が止まる。
ぐい、と彼がネクタイを引くと、ずるりとあっけなく突っぱる手は外れてしまった。
その後の彼は、定められた一連の動きを遂行してゆくかのようだった。
身体と腕を強い力でひねられ、ネクタイで両手首を後ろ手に縛られる。
仰向けに戻されると、腰が浮いて胸をそらす格好になってしまう。
やめて、やめて、やめてっ!
彼の手がスカートの裾から、中へ侵入する。スカートの防御機能の低さに呆然としている間に、下着が足から抜き取られていった。
事象を事象として認識するしかなかった。意味を考えたら、心が壊れてしまう。
ブラウスの襟元からリボンが取り去られ、ボタンが外されてゆく。
慣れた手つきだ、と斜め後方に押しやった意識でそう感じた。
キャミソールがまくり上げられ、手が背に回ったと思うと、あっさりホックが外された。